武道とスポーツについて
前もって断っておきます。
今から書くことは、無茶苦茶、問題のある提起をすることになるかも?
武道とスポーツの違いが良く話題になる。
なかなか定義が難しく、スッキリした結論は出ていないようだ。
「生死竿頭より一歩を踏み出すのが武道である」
「武道の本質は精神であり、命を懸けて体得するにある」
等々、武道家よりの提言が多いようだ。
つまり、スポーツとは違うんだぞと言いたげである。
難しいことは抜きにして、まったく異なった観点から感想を。
スポーツにはドラマが有り、感動がある。武道に感動はなく、あるのは延々とつづく「行」である。
私の結論はこれになる。
年のせいか、高校野球、ボクシング、陸上競技等にドラマを感じ、感動に涙することがしばしばある。勝負に執着し、戦いに全霊をこめる。そこに、ドラマが生じ感動が沸き起こる。
武道には勝負は無い。(いにしえには有った。明確に相手を殺すことを目的とした)
空手、柔道、剣道は? 勝負にこだわる限りに置いてはスポーツだ。そこにはドラマがあり、感動がある。
武道には引退もない。
ひたすら身体が動かなくなるまで続ける「行」である。
「武道はママさんバレーとは違うんだ、もっと真剣にやれ!」
と、おっしゃる武道家は多い。
ママさんバレーは真剣ですよ。運動量も凄いですよ。
社会人で、武道の稽古をしている人の中に、運動量においてママさんバレーに勝ると言い切れる人は、どのくらいいるでしょうか?
真剣さにおいて勝ると云える人は?
ママさんバレーには、ドラマがあり感動があります。
最後に、スポーツはメジャーになりうる。
武道はその本質から、あくまでマイナーである。
私の言うごとく、武道の本質が、唯ひたすら延々と続く「行」であるなら。
そんな、辛気くさいことをする人間がどれほどいると思います?
ほとんど、病気といってもいいのでは?
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