「団塊の世代に合った武道と、その取り込み方(笑)(その1)」
(笑)でも書いておかないと、洒落にならない。
後ろを広めに取る定義もあるが、一般的に1947年(昭和22年)から
1949年(昭和24年)までの3年間に生まれた世代を団塊の世代と呼ぶ。
この世代は、今現在密かに注目の的である。と言うのも、この
世代が定年を迎え、第二の人生を歩み出すからだ。
なにせ数が多いので、社会現象化すると言っても過言ではない。
お金を持っているが無趣味である、と定義される事が多い。
この定義は当たり前で、高度成長期時代でとにかくひたすら働いた世代
だからだ。少なくとも本などにはそう書いてある。
#私の周りで観測される人々は必ずしもそうではないが、これは接点が
#特殊で、一般的でない人と知り合いなのであろう(笑)。
これらの人々が戦後の日本を支え、これだけの国になったと言って間違いない。
#個々人の資質、成果を論じているのではない。
実際には無趣味なのではなく、自己主張をあまりしてこなかっただけなのでは
ないか、と思わなくも無い。趣味があっても言わない、あるいはやりたい
事は(家庭の為に等の理由で)我慢し、定年後に取っておいた、と言った具合だ。
個人差はあるが、まだ武士的な美徳の観念が根強く残っているのだ。
#例外があるのも承知しているが、ここでは議論の対象としない。
時代が変わり、自己主張をしないと損みたいになってきて、今になって
自己主張を始めている人も稀に見受けられる。
10代、20代から武道を続けていると、かなりの年数稽古している事となる。
特に古武道においては「命のやり取りこそ経験していないが、実際に動ける
師範として脂が乗っている時期」なのではないか。筋力や速度的な要素は
あまり表に出さず、それでいて若手につけこむ隙を与えない。
守破離で言って破や離の段階に入っている方も多い。
逆に、これから武道を始めたい、という人もいらっしゃるようだ。
時代小説や時代劇などが好きで、古武道の門を叩かれる人も少なくない。
武術経験が少ない、あるいは大昔に経験している、などと言った場合、
どういった武道が良いのだろうか。
主に観測される特徴として、
・現代武道の様に、若手でないと強くなれないものは敬遠される場合がある
・古くからの伝統があったり、有名な流派名だったりする
・同世代、あるいは年配の名物先生がいて、(割と)強い
・乱取などで無茶をすることが少ない、あるいは無い
・服装、得物などが格好良い
・ある程度カリキュラムがきちっとあり、段階を経て強くなっていく
・怪我をしにくい、あるいは持病などがあっても出来る
などがある。例を挙げるときりがないかもしれない。
端的に言ってしまうと、いつ始めても打ち込んで続けられるもの、
と言った所か。目先の楽しさもあるが、多少辛抱してやる事で
楽しさが大きくなって自分に返ってくるわけだ。
地道、着実、段階、健康維持、ストレス解消、などと言った
キーワードも重要だと思う。
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