「団塊の世代に合った武道と、その取り込み方(笑)(その2)」
長くなってしまった。この話題で二分割するとは思わなかった。
「団塊の世代に合った武道」の続きである。
あえて一つ、何が良いかを挙げるとすると、居合になるかと思う。
#ただし、座技は除く。あるいは畳の上でやる、サポータをする
#など怪我をしないケアをきちんとする事が前提。
##きちんと指導を受ければ、膝なんて怪我しないよ、と言う点は
##重々承知。また、居合単体の流派をイメージしている。
手裏剣等も考えられるが、今のところマイナである。
刀というキーワードは、大概の人の興味を惹く。自分がそれを帯び、
時代劇の様に振舞える。イメージの中では非常に格好良い。
(ビデオに撮るとそうでもないが)鏡で見る限り、居合をしている
自分の姿と言うものは、なかなか格好良く見えるものだ。
一人形で稽古する場合が多いので、対人動作で若手と勝負する事も
少ない。ひたすら自分を高めればいい訳だ。
それでいて細かい部分が難しく、なかなか出来ないのもポイントである。
達成しても、まだその先に山が、といった具合だ。
段位が上がると真剣を購入しなくてはならない場合も多い。
また、欲しくなるものだ。経済的に余裕がある方が、購入に当って
良いに決まっている。団塊の世代は(少なくとも若手より)有利である。
以前より刀の価格が落ち着いている事もあり、聞いた事があるような
銘の刀を居合に使われているケースが増えているように感じる。
意欲があって、お金も持っている団塊の世代を取り込む動きは、
目ざとい団体は既に始めているようだ。特にネット等で
宣伝しているような、拡大を狙っている団体で観察される。
大概、年齢と関係なく、とか健康面などを謳っていたり、女性でも
活躍できる、といった感じのアピールをしている。
団体活動には施設を借りるなどの費用がどうしてもかかるし、
小さいよりは大きい方が色々と利点もある。
#あくまでも拡大を希望している団体においての話。
団塊の世代を放っておく道理はないだろう。
居合は、杖も含めた他の古武道より興味を惹きやすい。
それは、若いコスプレ世代もそうだし、団塊の世代においても
そうだ。きちんとアピールさえすれば、人は集まるだろう。
やはり、武器としての刀の魅力は大きいのだろう。
持論に、若くなくても続ければ、武道においてある段階までは
必ず到達できる、と言うものがある。これは、武道未経験の団塊の
世代においてもだ。若くなくては大成しない、では救いが無い。
わざわざ別カリキュラムを用意することは無いが、団塊の世代を
単なる財布として扱うことがないようになっている事を切に願う。
その前提において、団塊の世代を取り込む努力をするのは、決して
悪いことではないと考える。仲間を増やして悪いことは無い。
もっとも、趣味は他の人に押し付けるものではない。
人間関係も含めて楽しく続けられる物であれば、同好の士は
自然と集まるものだ。類は友を呼ぶ、という奴である。
楽しさはアピールしたりしなくても良いものかもしれない。
居合に限らず、良い師範にめぐり合い、形武道をするのが、団塊の世代には
向いていると思われる。
#若手は、形武道と括る必要はないと考える。
結論が当たり前のことになってしまうと非常にバツが悪いが、こればっかりは
正論で、かつ特殊な例を除いて曲げようが無い。
始めるからには上手くなって欲しいし、続けて欲しいからだ。
これは個人的な感想では無いと思う。
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